JFK暗殺から50年、今も厳重に保管される妻のスーツ
(CNN) ジャクリーン・ケネディさんはホワイトハウスに戻った時もまだ、血の染みが付いたピンク色のスーツを身に着けていた。1963年11月22日、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺。リムジンで隣に座っていた妻のジャクリーンさんのスーツには、夫の血が飛び散った。
ダラスの病院でも、ワシントンに戻る機内でも、ジャクリーンさんはこのスーツを脱ごうとしなかった。側近に着替えるよう促されても、「この服は着替えない。彼らがやったことを見せたいから」と言い続けたという。
暗殺から数時間後、リンドン・ジョンソン副大統領が大統領専用機の中で大統領に宣誓就任した時も、ジャクリーンさんはピンクのスーツ姿のまま立ち会った。
これを着た妻は最高に美しいとケネディ大統領がほめたたえたスーツ。だからジャクリーンさんは、あの日もこの装いを選んだのかもしれない。
ココ・シャネルのスーツのように見えるが実は米国製。運命の日までに6回は身に着けていた。
ファッションセンスで定評があったジャクリーンさんのドレスや帽子、ジュエリーなどは、各地の博物館に収められている。
しかしあのスーツだけは、ホワイトハウスでジャクリーンさんの目に触れないようにと、メードがかばんの中にしまい込んだ。