米国人も感じている米国の凋落 世論調査から見える「実感」
さらに、70%の米国人が、米国は以前よりも尊敬されなくなったと考えている。これは、ブッシュ前政権の2期目と同程度の水準であり、12年前半から見ると15パーセントポイントの増加だった。
一方で、米国による国際問題に対する関与については、懐疑的な見方が広がっている。
最新の調査では、半数を超える人たちが、米国は自国の問題に注意を向けて、他国に関してはその国々が出来る範囲に任せるべきだと考えている。こうした見方に反対しているのはわずか38%で、50年近い調査の歴史のなかで最も内向きの結果となった。
シリアの化学兵器処理の問題やリビアでの内戦などを経て、約半分の米国人が、米国は国際問題の解決に注力しすぎていると考えている。なぜ、そう感じるかという問いかけには、47%の人たちが経済などの国内の問題にもっと目を向けるべきだからと回答した。
こうした変化はどこから来ているのだろうか。党派心が大きな要因かもしれない。
共和党支持者の約4人に3人が、米国が10年前よりも重要性や力強さを失ったと考えている。この割合は4年前は50%で、04年7月にはわずか8%だった。