10発までならOK?、平手打ち容認法案が物議 米中西部
(CNN) 米中西部カンザス州の議会に教師や保護者による子どもへの平手打ちを許容する法案が提出され、議論を呼んでいる。
法案によれば、認められるのは「平手で服の上から臀部(でんぶ)を叩くこと」で、回数は10回まで。言うことを聞かせたりおとなしくさせるために必要かつ妥当な「力の行使」も認められる。その結果として、子どもの柔らかい肌が赤くなったりあざができたりすることも許されるという。
この法案を提出したゲイル・フィニー議員(民主党)は声明で「親による身体的なしつけはカンザス州でも他の49州でもこれまでずっと認められてきた」と主張。これまでカンザス州法にはこうしたしつけに関する明確な規定がなかったことから、州当局や司法当局、親にとっての指標を作り、「子どもを虐待から守る」ために法案を起草したと述べた。
だが地元からは反対の声も上がっている。
CNNの系列局KCTVは、児童虐待に詳しい医療関係者の話として「平手打ちは『タイムアウト』(静かなところで一定時間、1人で反省させること)ほど効果がないことを示す研究結果もある。また、子どもに対する攻撃的な行動がエスカレートする可能性もある」との意見を伝えている。