先住民使ったラルフ・ローレンの広告に抗議運動
(CNN) 米ファッションブランドのラルフ・ローレンが今年のホリデーシーズンの広告で洋服を着た先住民の写真を使ったことに対し、「同化政策を美化」するものだとしてインターネットで抗議運動が巻き起こっている。
問題になっているのは、スーツ姿の先住民が並ぶセピア色の写真をあしらった広告。
先住民団体のラス・ホプキンズさんはこの広告について、先住民が抑圧され、虐殺されていた時代を思い起こさせると指摘、「同化政策時代の先住民は強要されて洋服を着ていたということを、今の多くの人は分かっていない」と批判した。
This week in colonial propaganda masquerading as history, we have Ralph Lauren with the genocide aesthetic pic.twitter.com/kQXGY8bd01
— Frank Waln (@FrankWaln) 2014, 12月 17
1800年代半ばから20世紀まで続いた同化政策では、先住民を「米国化」させる目的で英語教育を強要したり、子どもを親から引き離して全寮制の学校に通わせたり、部族の伝統行事を禁止したりといった政策が暴力の脅しを伴って行われた。
ホプキンズ氏は「私たちの祖先の写真を私利私欲のために使うのは誤っている」と述べ、電子メールやソーシャルメディアを使ってラルフ・ローレンに対する抗議運動やボイコット運動を展開するよう呼びかけている。
呼びかけには賛同の声が寄せられているが、同社からの返答はまだないという。