警察の人種差別を認定、白人警官は訴追せず 米司法省
証言にこうした食い違いはあっても、「ブラウンさんがウィルソンさんに撃たれた時点で、ウィルソンさんの方に動いていたことは証明された」と報告書は結論付けている。
司法省の発表を受けて、ウィルソンさんを不起訴としたミズーリ州のセントルイス郡検察は同日記者会見し、不起訴を決めた司法省の判断は妥当だとの見方を示した。
一方、司法省の別の報告書では、ファーガソン警察のアフリカ系米国人に対する人種差別の実態を指摘した。
ホルダー司法長官は、今回の事件が起きる前からファーガソン警察の警官とアフリカ系米国人住民の対立は深まっていたと述べ、「1つの悲しい出来事のために、ファーガソンの街が火薬庫と化した状況は想像に難くない」と振り返った。
アフリカ系米国人に対する過剰な警察力行使の一例として、アフリカ系米国人のみが警察犬にかまれていることを挙げ、人種に根差す偏見以外にこれを説明できる理由はないと指摘している。