米政府、イラン核合意実施にめど 議会から必要な支持獲得
ワシントン(CNN) イランと欧米など6カ国の間で7月に成立した核合意をめぐり、米連邦議会のバーバラ・ミカルスキ上院議員(民主党)は2日、オバマ政権を支持する姿勢を明らかにした。
これでオバマ政権は核合意を実施するために必要な34票を上院で確保したことになる。
合意の実施には連邦議会の承認が必要だが、上下両院ともに核合意に反対の共和党が過半数を占めていることから不承認となる見込みだ。
そこでオバマ大統領は拒否権を発動することになるが、34人が核合意支持に回ったことで、再決議で拒否権を覆そうにも必要な票数に届かない見通しとなった。
上院で不承認決議案に対する議事妨害を行ったり、最終決議に持ち込むのを阻止するには41票が必要で、オバマ政権はさらなる支持拡大を目指す。
ケリー国務長官は「最後の瞬間まで」票の積み増しを目指すと強調。「確かに34票あれば大統領の拒否権を維持するには十分だが、それだけで満足してはいない。さらなる前進に努めたい。今後も説得を続ける」と述べた。
上院では、共和党議員のほとんどが核合意に反対の姿勢を示している。一方、民主党では2人が反対に回っている。
採決は夏休み明けの9月17日までに行われる見通しだ。