病院が患者取り違え、健康な乳児に舌の手術 米テネシー州
(CNN) 米テネシー州の病院が、新生児検診のため来院した健康な乳児を別の子どもと取り違え、舌の手術を行っていたことが10日までに分かった。
母親のジェニファー・メルトンさんは先ごろ、生後間もない息子のネイト君の定期検診のため、同州ナッシュビル近郊にあるユニバーシティー・メディアカルセンターを訪れた。
ところが病院に預けて数時間後に戻ってきたネイト君が舌の切除手術を受けたと看護師から聞かされ、メルトンさんは泣き崩れたという。
ネイト君が受けたのは舌小帯切除と呼ばれる手術で、舌の裏側に付いている膜状の皮膚を切除する。この皮膚が短かすぎると摂食や発語に問題が起きることがある。
メルトンさん側の弁護士クリント・ケリー氏は、「健康な子どもにメスを入れるとはあまりに無謀。病院が赤ちゃんを取り違えるなど言語道断だ」と憤る。
CNN系列局WTVFが入手したという病院の報告書によれば、男性医師も「手術するつもりだったのとは違う乳児に対して手術を行ったらしい」と話し、患者を取り違えたことを認めているという。
ネイト君に発語や摂食の障害が出るかどうかは分からない。「元気に病院を出るはずだった乳児が、病院によって傷つけられたことが問題だ」とケリー氏は話している。
病院側はプライバシー規定を理由に取材に応じていない。