NY予備選、大差の結果にみる5つのポイント
ケーシック氏はピザ店やデリを回る食べ歩き作戦で、トランプ氏に大差をつけられながらも2位に入り、一握りの代議員を獲得。トランプ氏が狙った「総取り」を阻止した。来週、穏健な郊外の選挙区で代議員を集め、そこから「クリントン氏と闘える唯一の共和党候補」として党大会での決着を目指したい構えだ。
5.民主党は活性化、共和党は分断懸念
民主党の指名争いは最近ますます過熱気味で、個人的な非難合戦の様相を呈している。しかし出口調査では民主党員の67%が、この争いは党を活性化させていると回答。逆に党を分断していると答えた人は29%だった。
クリントン陣営の報道責任者は、サンダース氏がレースに残留することは「民主党にとっても米国にとっても非生産的」だと批判する。しかし長期的な目で見れば、民主党員がレースに強い関心を持つことが、本選に向けて党の結束を強める助けとなる可能性もある。
一方、共和党では、指名争いで党が分断されているとの回答が60%を占め、活性化されたとの回答は36%にとどまった。
これは、首位に立つトランプ氏が指名手続きを「不正」と非難し続けているためかもしれない。最終的に候補者が決まった後、党内をまとめるのに手間取る恐れもありそうだ。