NY予備選、大差の結果にみる5つのポイント
(CNN) 米大統領選の党候補者指名を争うニューヨーク州の予備選で、共和党は実業家のドナルド・トランプ氏、民主党はクリントン前国務長官が勝利を収め、両氏とも指名獲得に大きく近づいた。同州の結果から分かったことを5つのポイントにまとめる。
1.トランプ氏、地元で圧巻の強さ
トランプ氏はニューヨーク市のクイーンズ区出身。このところ陣営幹部が交代したり獲得したはずの代議員を奪い取られたり、人工妊娠中絶をめぐる発言が批判を浴びたりと、良い話のなかった同氏だが、ライバルのテッド・クルーズ上院議員、ジョン・ケーシック・オハイオ州知事を引き離して圧勝した。また同州の共和党員を対象とした出口調査では、本選で民主党のクリントン氏に勝てる可能性が最も高い候補とみられていることが分かった。
自身のビジネス拠点、トランプ・タワーで有力者らとともに檀上に立った同氏は「テレビで見る限り、もはや大したレースではない」と述べ、クルーズ氏は「数字の上でほぼ排除された」との見方を示した。
クルーズ陣営が最近になって代議員数を着実に伸ばしてきたことに対し、トランプ氏は19日、党が自分から「選挙を取り上げようとしている」と改めて主張。ニューヨーク州の争いは有権者が投票所に出向いて票を投じる公平な形式だったと強調し、党員集会や州党大会を得意としてきたクルーズ氏を批判した。さらに、こうした方式の選挙は「不正に操作されている」との説を展開した。
今後、第2の「スーパーチューズデー」とも呼ばれる26日には、メリーランドやペンシルベニアなど北東部諸州での争いが控えている。トランプ氏はこれらの州でも好意的に迎えられる見通しだ。