トランプ氏に党内から非難の嵐、戦死者の両親への発言で
トランプ氏と党候補指名を争ったジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は「我が国のために究極の犠牲を耐え忍んだ遺族に対する、信じがたい冒とくだ」とツイートした。
キズルさんは31日、CNNの番組に出演し、共和党のライアン下院議長とマコーネル上院院内総務にはトランプ氏の発言を否定する「道義的責任」があると主張。同氏への支持を撤回するよう呼び掛けた。
この数時間後、ライアン氏とマコーネル氏はそれぞれカーン夫妻に敬意を表し、イスラム教徒入国禁止案に改めて反対する声明を発表。ただ両氏ともトランプ氏の名前は出さなかった。
民主党大統領候補のヒラリー・クリントン前国務長官は記者団との会見で、トランプ氏はこれまでも差別的な発言などを繰り返してきたと指摘し、同氏の攻撃には際限がないと批判した。
非難を浴びたトランプ氏は、30日の声明でカーン夫妻の息子を「英雄」とたたえ、31日にはツイッターで「問題はイスラム過激派のテロと、それを撲滅できない米指導者の弱さだ」と主張。その上で「私は民主党大会でカーン氏から悪意に満ちた攻撃を受けた。それに対して応戦することは許されないのか。イラク戦争に賛成票を入れたのはヒラリーのほうで、私ではない」と反論を試みた。
キズルさんは前出のCNNの番組で、トランプ氏を「邪悪」な心の持ち主と呼び、米国の指導者には全くふさわしくないと主張した。