米、20年ぶりに新規原発が稼働 南部数州に電力供給
だが79年にスリーマイル島原発の事故が起き、米政府は原発への規制を強化。原子力産業の急成長にブレーキがかかった。
その7年後に起きたチェルノブイリ原発事故も米原子力産業にとって大きな逆風となった。電力会社はコストの急増に直面し、複数の原発の建設計画が撤回された。
TVAもコスト増と世論の反原発感情にさらされ、経営が悪化。80年代後半にワッツバー2号機の建設は中断される。
だが2000年代に入り、環境規制の強化を受け、火力発電の代替として原子力は再び注目を集めるようになる。規制当局も原発の新設を認めるようになり、TVAは2007年、2号機の建設を再開した。
完成までに5年という計画だったが、実際にはこれを超過した。建設費用は当初予算をはるかに上回る47億ドルだった。