トランプ米大統領、国境の壁建設の大統領令に署名
トランプ大統領は、選挙公約に掲げた国境管理の強化や移民制度改革を実現するために新しい法案を通過させる必要はないとの考えを示し、「現行の制度や枠組みの中で対応する」と言明。大統領令に署名した後、「新しい法律は必要ない」と語った。
大統領令には、税関・国境警備局(CBP)の要員5000人増員や、強制送還を担当する移民税関捜査局(ICE)の要員1万人の採用が盛り込まれている。増員のためには議会による予算の割り当てが必要になるとした。
国境の壁についてトランプ大統領は25日のABCニュースの取材に対し、数カ月中に建設に着工する見通しだが、大規模プロジェクトの策定は「直ちにスタートする」と説明。建設費には米連邦予算を充て、その後メキシコに対して返還を求めるとした。
メキシコとの交渉は近いうちに始まるとの見通しも示し、「(費用は)支払われるだろう。恐らく複雑な形態になる」と予想。壁が建設されれば中南米の不法移民によるメキシコ通過も阻止されて「メキシコの助け」にもなると強調し、「国境の両側が安定する。堅調で健全なメキシコ経済は米国のためにもなる」と論じた。