「前代未聞」、10日間に8人の死刑執行へ 米南部
(CNN) 米南部アーカンソー州で来月、10日間の間に受刑者8人に対して薬物注射による死刑が執行される予定であることが7日までに分かった。州知事室が明らかにした。4月17日から27日にかけて、4度、2人ずつ死刑を執行するという。アーカンソー州では11年にわたり死刑が執行されてこなかった。
死刑執行について監視している団体によれば、この短期間にこれだけ多くの死刑が行われるのは米国では「前例がない」という。
死刑情報センターの幹部、ロバート・ダナム氏によれば、1977年に死刑制度が復活して以降、1カ月のあいだに8人の死刑が執行されたことは2度だけあった。いずれも、テキサス州で1977年の5月と6月だという。しかし、ダナム氏によれば、10日間で8件の死刑執行をした州はないという。
現在米国では31の州に死刑制度が存在する。薬物注射は死刑執行の主要手段となっている。2016年に米国で執行された死刑の数は25年ぶりの低水準だった。
アーカンソー州での死刑廃止を目指す団体ACADPは声明で、10日間に8件の死刑執行を計画していることについて「憤慨」していると述べた。