トランプ米大統領、パリ協定からの離脱を決断か
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領が地球温暖化対策の新たな国際ルール「パリ協定」から離脱する方向で検討を進めていることが1日までに分かった。2人の米政府高官がCNNに明らかにした。
トランプ大統領はツイッターへの投稿で、現地時間1日午後3時にホワイトハウスのローズガーデンで自身の決断について発表を行うと述べた。投稿には「米国を再び偉大にする」との文言も見られた。
トランプ大統領はホワイトハウスの大統領執務室でベトナム首相と会談を行った際、「双方の多くの人々から話を聞いている」と語っていた。
トランプ氏は昨年の大統領選でパリ協定からの離脱を公約に掲げていた。就任後はパリ協定について政権内部で議論が続いており、大統領に対しては、離脱賛成派と反対派の双方から働きかけが行われていた。
パリ協定からの離脱を決断すれば、国際社会における米国の信頼性にさらなる疑問を投げかけることになりそうだ。協定からの離脱はオバマ前政権からの大きな政策転換を意味する。
ティラーソン国務長官はトランプ大統領に対し、離脱により米国の交渉力が損われかねないと主張していた。
大統領の長女、イバンカ・トランプ上級顧問は離脱の影響を幅広く考えるよう大統領の側近らに求めた。また、父がパリ合意支持派であるゴア元副大統領の話を聞くよう取りはからったりもした。
関係者によれば、ティラーソン国務長官に加えてペリー・エネルギー長官も脱退に反対したという。
一方で、バノン主席戦略官は大統領選の公約を順守すべきだと主張。マコネル院内総務を含む上院共和党の一部議員からも5月、パリ協定からの離脱を求める書簡が送られていた。石炭産出州からも公約の順守を求めるよう声が上がっていた。