クシュナー上級顧問、特別検察官に文書提出 ロ介入疑惑で
クシュナー氏がトランプ氏によるコミー氏解任の決断に影響を与えていたのかどうかについては、トランプ氏の周辺でも見解が割れている。
ホワイトハウス筋は、トランプ氏がコミー氏が5月3日に連邦議会で証言するのを見て、単独で決断を下したとの認識を示している。一方、クシュナー氏が決断のけん引役で、大統領に政治的に有利に働くと予想していたとの見方もある。
クシュナー氏がコミー氏を解任したかった理由にも様々な臆測が出ている。ホワイトハウスに近い一部の人々は、政治の初心者がその後の影響を考えずに大統領の敵を追い払おうとしたか、または義父であり上司であるトランプ氏を喜ばせようとした結果に過ぎないと語る。クシュナー氏に反感を抱く人々からは、クシュナー氏が自身の金融資産をコミー氏に精査されるのを嫌い、捜査を遅らせる狙いがあったとの見方も出ている。
マラー特別検察官が捜査を引き継ぐ前から、FBIはクシュナー氏の大統領選及び政権移行期の役割を注視していた。トランプタワーでの会合やロシアの大使や銀行家との面会は、身辺調査に関する書式への記載がなかった。同書式は複数回修正される必要があった。
ロシアの介入疑惑捜査では、トランプ陣営の選対幹部を務めたポール・マナフォート氏ら2人が起訴され、先月30日に出頭した。また外交顧問を務めたジョージ・パパドポロス氏がFBIに虚偽の供述をした罪を認めたことが分かっている。