最新鋭潜水艦サウスダコタ実戦配備へ、中ロの追い上げに対抗
下院軍事委員会シーパワー・投射戦力小委員会の委員長を務めたこともあるランディ・フォーブス氏は、米国は伝統的に、他国の潜水艦を捕捉することができていたと指摘。だが最近の中国やロシアによる進歩を受け、米国の海中での優勢を維持するため、サウスダコタに見られるような進展を遂げることの必要性が浮き彫りになっているとの見方を示す。
この問題に詳しい議会関係者によれば、ロシアは近年、海面下におけるステルス能力の開発に多額の投資を行っており、その潜水艦技術は、冷戦期にライバル関係として比較されたように米艦隊の水準に近づきつつある。
ロシア軍は必ずしも大量の潜水艦を建造しているわけではないものの、米艦隊のものと遜色ない高度な静粛性を備えた潜水艦を開発中だという。
一方、中国は潜水艦隊の増強にあたり、質より量を重視する方針を選択している。
前出の議会関係者はCNNに、「中国はそこまで高度ではないものの、その域に達しつつあり、ディーゼル潜水艦を大量に建造している」と指摘した。「最終的には、量それ自体が強みとなる」としている。
また米太平洋軍のハリス司令官は今年、中国は潜水艦隊の規模増強に加え、海面下での能力も高度化させていていると警告。「中国は攻撃潜水艦の殺傷能力と生残性を向上させ、より静粛性に優れた高性能のディーゼル潜水艦や原子力潜水艦を建造している」と明らかにした。