人類で4人目の月面着陸、アラン・ビーンさん死去 86歳
(CNN) 米宇宙船「アポロ12号」の乗組員として人類で4番目に月面を歩いた元米宇宙飛行士のアラン・ビーンさんが死去した。遺族と米航空宇宙局(NASA)が明らかにした。86歳だった。
アポロ12号の乗組員でただ1人存命だったビーンさんは26日、テキサス州ヒューストンで息を引き取った。妻のレスリーさんによると、愛する人々に囲まれての穏やかな最期だったという。
ビーンさんは2週間前、インディアナ州フォートウェインを旅行中に体調を崩していた。
1932年3月15日にテキサス州に生まれたビーンさんは、米海軍のテストパイロットだった63年10月、NASAにより宇宙飛行士になるための訓練を受ける14人のうちの1人に選ばれた。
2度目の月着陸を目指して69年11月に打ち上げられたアポロ12号への搭乗が、宇宙飛行士としてのビーンさんの最初の任務だった。人類史上、月面に降り立ったのはこの時のビーンさんを含めて12人しかいない。
73年には米国初の宇宙ステーション「スカイラブ」の有人飛行に参加。NASAによれば宇宙空間での総滞在期間は69日と15時間45分、このうち月面では31時間31分を過ごしたという。
米海軍とNASAをそれぞれ75年と81年に退いた後は、芸術の道に進み、月面着陸の様子を絵画で表現することに情熱を傾けた。