フィッシュペディキュアで爪が脱落か、米で症例報告
(CNN) 小魚に足の古い角質を食べさせる「フィッシュペディキュア」を受けた女性が、足の爪がはがれ落ちる症状に見舞われたという症例が、3日の米医学誌に報告された。
女性は半年前、水槽に足を浸して「ドクターフィッシュ」と呼ばれる小魚に古い角質を食べさせるフィッシュペディキュアを経験した。ところがしばらくたって、足の爪がはがれ始めていることに気付いたという。
この症例を報告した米ワイルコーネル医科大学のシャリ・リプナー准教授は、「これは我々が考えているよりも、ずっと一般的かもしれない」「(爪が)脱落する現象は数カ月たってから起きる。患者や医師が、特にフィッシュペディキュアがこんな症状を引き起こすとは認識さえしていなければ、関連付けて考えるのは難しい」と話す。
爪がはがれ落ちる症状は「爪甲脱落症」と呼ばれ、一般的にはけがなどによって爪の成長が妨げられて発生する。
しかし女性の場合、他に爪の異常を引き起こすような病歴はなかった。魚につつかれることと爪がはがれる現象の関係を裏付ける検査は存在しないものの、リプナー准教授は「フィッシュペディキュアが原因だったことはほぼ間違いない」と結論付けている。
これに対して米マイアミ大学医学校のアントネラ・トスティ氏は、「魚が問題を引き起こしたという確証は何もない」と反論した。同氏は欧州ネール協会の元代表。女性の問題は、ハイヒールや先のとがった靴を履いたことが原因だった可能性があるとの見方を示している。
リプナー准教授も、フィッシュペディキュアが爪の脱落を引き起こした症例は、この女性以外では確認していない。ただ、フィッシュペディキュアについては、健康にいいという根拠のない主張で人気があると解説している。