米大統領首席補佐官がつかみ合いのけんか、ホワイトハウスで
ワシントン(CNN) ケリー米大統領首席補佐官が今年2月、ホワイトハウス内で2016年の米大統領選でトランプ大統領の選挙対策本部長を務めたコーリー・ルワンドウスキ氏と取っ組み合いのけんかを演じていたことが25日までにわかった。
けんかの経緯に通じている2人の消息筋がCNNに確認した。この衝突を最初に報じた米紙ニューヨーク・タイムズによると、補佐官らはトランプ大統領の部屋に居て、大統領が電話を受けるため共に退室した際に口論が発生。ケリー氏がルワンドウスキ氏をホワイトハウス内から追い出すよう部下に指示したことが原因だった。
ルワンドウスキ氏が声を荒げる一方、ケリー氏はルワンドウスキ氏の襟首をつかんで体を壁に押し付ける振る舞いに出たという。ルワンドウスキ氏は反撃するような行動は示さなかった。
同紙によると、2人の確執はトランプ氏再選のための政治行動委員会と契約したルワンドウスキ氏が巨額の報酬を得ていることへのケリー氏の反発が一因。また、ルワンドウスキ氏がテレビ番組で家庭内暴力を理由にホワイトハウスを去った元職員に対するケリー氏の対応策を批判したこともあつれきの材料となった。
今回のけんかには大統領警護隊(シークレットサービス)要員が介入していたが、2人は問題を荒立てないことで合意したという。
軍人出身のケリー補佐官は昨年7月に就任。当初は混乱続きだったトランプ政権内を落ち着かせる人事との評価があった。ただ、最近は短気な性格を露呈する場面が表面化してもいた。今後、首席補佐官の職務にどれほどとどまることができるかとの臆測も流れている。