米下院議長にペロシ氏、民主党多数派奪還で返り咲き
ワシントン(CNN) 米国の第116連邦議会が3日開会し、下院は民主党のナンシー・ペロシ前院内総務を新議長に選出した。
ペロシ氏は220票を獲得して共和党のケビン・マッカーシー議員を退けた。マッカーシー氏は共和党の下院院内総務に就任する。
ペロシ氏は下院議長として、トランプ米大統領に対決姿勢を取る場面が多くなりそうだ。下院では民主党が多数派を握っており、トランプ氏や政権の監視を強める構えを見せている。
ペロシ氏にとって喫緊の課題となるのは、メキシコ国境の壁建設をめぐる対立だ。この問題では民主党議員とトランプ氏の協議が行き詰まり、政府機関が一部閉鎖する事態に突入。閉鎖は2週目に入っている。
ペロシ氏は2007~11年にかけて女性初の下院議長を務めており、今回議長に返り咲いた形だ。
選出直後の演説では、「大きな希望と将来への自信、謙虚な姿勢をもって新議会に臨む」と表明。「我が国は歴史的な瞬間にある」とし、2カ月前の中間選挙に触れて「米国民は声を上げ、新たな夜明けを求めた」と述べた。
民主党内の一部では中間選挙後、ペロシ氏の就任阻止を図る動きもあったが、対抗馬として名乗り出た議員はおらず、最終的には批判派の多くを取り込むことに成功した。