ホームレス生活の高校生、大学の奨学金3.3億円を獲得 米
(CNN) 米国でこのほど、父親を亡くしてホームレスになった高校生が、大学の奨学金計300万ドルあまり(約3億3000万円)を獲得する出来事があった。
テネシー州メンフィスの高校に通うトゥパック・モズレーさんは、各科目の成績評価の平均値「GPA」で4.3を維持し、学力テスト「ACT」のスコアで31を獲得。卒業式では総代として演説も任された。
獲得した奨学金は全部で十数件に上る。モズレーさんはCNNの取材に、「本当に名誉でありがたいこと」と話した。
当初は「学校のためにベストを尽くす」という気持ちから、個人的な目標として100万ドルという額を設定していた。だが、実際にオファーが舞い込み始め、「100万ドルを超えたくなった」という。
モズレーさんは「300万ドルももらえることは卒業まで知らなかった」と話す。
高校の校長によると、モズレーさんが苦境を言い訳にしたことはなく、常に笑顔を絶やさなかった。
一時はテント暮らしも経験したモズレーさん。成功したのは家族や友人、学校にかかわる全ての人のおかげだと話し、「皆が自分を支えてくれた」と語る。
9月からはテネシー州立大学に通い、電子工学を専攻する予定だ。「人生の大半をお金の心配をして過ごしてきたので、自分のやりたいことを4年間出来ると知って新鮮な気持ちになり、やる気があふれてきた」と話している。