トランプ大統領、国家情報長官にラトクリフ下院議員を指名へ
(CNN) トランプ米大統領は28日、現在代行を充てている国家情報長官のポストに、共和党のジョン・ラトクリフ下院議員を起用する意向を示した。トランプ氏は昨年も忠誠心の高いラトクリフ氏の起用を試みたものの、議会の反発を受け同氏が辞退していた。
トランプ氏はツイッターで、ラトクリフ氏の指名を発表。「もっと早く手続きを完了するはずだったが、ジョンが監察官報告書の完成まで待ちたいと望んだ。ジョンは才能あふれる並外れた男だ!」とした。
ラトクリフ氏はダン・コーツ元長官が昨年7月に辞任した後、次期長官に指名されたが、与野党の議員から資質を懸念する声が出たため、指名を辞退していた。CNNは今週、大統領がラトクリフ氏の起用を再検討中だと報じていた。
国家情報長官のポストをめぐっては今月、トランプ氏がリチャード・グレネル駐ドイツ大使を代行に起用した。ただ、来月11日までに常任の長官を正式指名しない場合、グレネル氏は代行を退任する必要があった。ラトクリフ氏の指名により、グレネル氏の代行としての任期は延びることになる。
共和党の上院議員は昨年、ラトクリフ氏の起用に反対しており、承認票を投じるかどうかは不透明だ。
民主党議員は直ちに承認反対を表明。シューマー上院院内総務は「党派色の濃い人物を立て続けに起用したところで、我が国の安全の維持にはつながらない。ロシアが選挙介入を行う今、情報当局のかじ取りには、客観的に世界を見つめ権力者に真実を伝える、党派色のない指導者が必要だ。残念ながら、グレネル代行もラトクリフ下院議員もそれには程遠い」としている。