民主党ブティジェッジ氏、指名レースから撤退 米大統領選
ワシントン(CNN) 米大統領選の民主党候補指名を目指していたブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長は1日、撤退を表明した。
ブティジェッジ氏はアラバマ州セルマから空路テキサス州ダラスへ向かう予定だったが、機内で記者団に、今後の選挙戦に関する発表のためサウスベンドへ戻ると語った。側近らはこれについて、撤退を発表するためだと説明していた。
同氏は29日に実施されたサウスカロライナ州予備選での苦戦を受けて、1日に撤退を決めたとされる。側近の1人によると、同氏は「国家の分断を修復してトランプ大統領を倒すため、自分はここで撤退するべきだ」と確信して決断を下したという。
ブティジェッジ氏は同性愛を公表した初の主要政党候補として注目を集めてきた。無名の時期からスタートして昨年4月にサウスベンドの廃工場で正式に名乗りを上げ、最終的に8000万ドル(約86億円)の資金集めに成功した。
指名レースの序盤はアイオワ州でトップに立ち、ニューハンプシャー州でも2位に食い込んでいた。これで資金集めに弾みをつけ、選挙戦を全米に展開する構えだったが、続くネバダ、サウスカロライナ両州では黒人票を取り込めずに苦戦した。
トップを走る左派のサンダース上院議員に対しては分断を招くとの批判を強め、2位のバイデン前大統領を「後ろ向き」と攻撃して世代交代を訴えたものの、各地で予備選・党員集会が集中する3日のスーパーチューズデーを前に力尽きた形だ。
ブティジェッジ氏の今後の予定は不明。民主党幹部らは、同氏が民主党政権に閣僚として迎えられたり、党全国委員会で2017年に落選した委員長の座に再挑戦したりする可能性を指摘している。