看護師を逮捕、新型コロナ死者のカード盗んだ容疑 米
(CNN) 米ニューヨーク市警は10日までに、新型コロナウイルスに感染し入院していた高齢の男性患者のクレジットカードを盗み、ガソリンや食料品購入などに悪用していた疑いがある43歳の女性看護師を逮捕、訴追したと発表した。
CNNの取材に応じた被害者の娘によると、70歳だった男性は4月4日に感染の症状が出て入院し、同月12日に新型コロナの合併症で死去。カード2枚が盗まれた際は意識があったとも述べた。
病院は訪問者を拒んでいたため容疑者は病院職員だったことは明白と判断していたとし、犯行に衝撃と不信感を覚えたともした。最期の時を迎えていた父親につけ込んだ動機を知りたいとも指摘。
「誰かが彼女の愛する人間に同じようなことをした場合、どう感じるかも知りたい」と続けた。容疑者は重窃盗や盗まれた私有物の所持などの罪に問われている。
市警によると、現場は同市のスタテン島大学病院。娘は母親が2014年に死去後、父親の生活費などを管理していたが、支出先などを細かく調べてはいなかった。
しかし、父親が亡くなった後、生前は現金支払いだったガソリン購入がカード使用に変わっていたことを発見。カード使用日が入院中の4月9日だったことにも疑問が膨らんだ。
警察は娘に容疑者とみられる人物が店で食料品をカードで購入している監視映像も示したという。
カードの他、父親の眼鏡、携帯電話や財布の中の現金なども消えていたが意図的な窃盗の結果なのかは不明。
スタテン島大学病院の広報担当幹部によると、容疑者は07年から勤務。訴追を受け雇用契約の打ち切りに直面し、一時的な職務停止処分となっている。