民主党副大統領候補のハリス氏、トランプ陣営からの「出生疑惑」に反撃
(CNN) 米野党・民主党の副大統領候補に決まったカマラ・ハリス上院議員は16日公開のインタビューで、自身の出生をめぐり副大統領になる資格を疑問視したトランプ陣営の論調に反発を示し、トランプ大統領らは今後もうそや欺瞞(ぎまん)に精を出すだろうと述べた。
ハリス氏は黒人向けニュースサイト「ザ・グリオ」とのインタビューで、トランプ陣営が「真の問題から国民の目をそらせる試み」と「卑劣な戦術」を続けるだろうと語った。
ハリス氏の出生をめぐっては、米チャップマン大学のジョン・イーストマン教授が米誌ニューズウィークに寄せた論説で、父がジャマイカ、母がインドからの移民だったため副大統領就任の資格がないのではないかと疑問を呈した。
実際には、同氏は米カリフォルニア州生まれの米市民で、正副大統領の職に就く条件を満たしている。イーストマン氏の論説には批判が集中し、同誌編集部はこの寄稿が一部で人種差別や外国人排斥の手段になったとして謝罪した。
しかしトランプ氏は13日、ハリス氏に資格がないかもしれないという話をソーシャルメディア上で聞いたと語り、イーストマン氏を「とても有能」な人物だと称賛した。
15日の記者会見では「わたしは何も知らないが追及するつもりはない」とする一方、出生疑惑自体は否定しなかった。
トランプ氏はオバマ前大統領についても、米国生まれではなく大統領の資格がないとの主張を繰り返した経緯がある。
ハリス氏に対しては、民主党の大統領候補指名争いの期間中、トランプ氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏が「米国の黒人ではない。インドとジャマイカのハーフだ」との批判をリツイートし、その後削除していた。