共和党の選管委員、大規模不正の証拠「見つからず」 フィラデルフィア
(CNN) 米ペンシルベニア州フィラデルフィア市の選挙管理委員は11日、今月3日の大統領選挙で大規模な不正があったことを示す証拠は何も見つかっていないと明らかにした。
共和党員のアル・シュミット委員はCNNの番組で、ソーシャルメディアで「何の根拠もない馬鹿げた主張が行われ広まっているのを目の当たりにしている」と発言。もしそんな証拠が見つかれば「これまでの全ての選挙と同様に、当局に伝える」と述べた。
トランプ大統領は対立候補のバイデン前副大統領の当選確実が報じられて以降、根拠を示さずに選挙に不正があったと主張。選挙が「盗まれた」と発言し、法廷闘争に臨む姿勢を示している。
トランプ氏は10日、ツイッター上でシュミット氏を名指しして「名ばかりの共和党員」と批判。「彼は山のような腐敗や不正を見ることを拒否した。我々が勝つ!」と述べた。
シュミット氏によると、同氏の事務所は、亡くなっているのにフィラデルフィアで票が投じられたとされる人物のリストを調査。その結果、「リストの中で亡くなった後にフィラデルフィアで投票した人は一人もいない」ことがわかったという。
シュミット氏は「選挙を喜ぶ人も、そうでない人もたくさんいるのはわかっている。だが、うそや真実でない情報に人々がこれほど飢えている状況は理解不能だ」とも述べた。CBSの番組に出演した際は、事務所に殺害の脅迫も届いていることを明らかにした。
CNNはペンシルベニア州でバイデン氏の勝利確実を予測。11日午前の時点で同氏のリードは4万7000票あまりとなっている。
シュミット氏はまだ郵便投票1万8000票と暫定票1万8000票の集計が終わっておらず、仕事に専念すると言及。「資格のある有権者が選挙当日や事前に投じた票を集計していく。そうした作業は論議の的となるべきものではない」と語った。