バイデン氏「米国は戻ってきた」 外交政策の転換を発表
ワシントン(CNN) バイデン米大統領は4日、外交政策について演説し、「米国は戻ってきた」と表明するとともに、「外交を再び(米外交政策の)中心に据える」と宣言した。中東イエメンでのサウジアラビアの軍事作戦への支援を全面停止すると発表するなど、前政権からの方針転換を打ち出した。
バイデン氏が外交政策に関して重要演説を行うのは初めて。バイデン氏は国務省で演説に臨み、ドイツ駐留米軍を再配置する計画の凍結、米国が受け入れる難民数の上限引き上げ、世界のLGBTQ(性的少数者)の権利への支持の再確認など、外交政策上の大きな方針転換を発表した。
バイデン氏は価値主導の対外関与を呼び掛け、「進行する権威主義」に対抗する必要性を含め、目下の世界の課題は「各国の協調によってのみ解決される」と強調した。
さらに「我々は単独でそれを実施することはできない。米国の最も大切にする民主的な価値に根差した外交を始める必要がある」と指摘。そうした価値の例として、自由の防衛や機会の擁護、普遍的権利の支持、法の支配の尊重、あらゆる人を尊厳をもって扱うことを挙げた。
バイデン氏はまた、こうした価値や世界における米国の地位がトランプ前大統領のあおった反乱の試みによって脅かされていることを認めつつ、「米国民はこの状況から復活し、民主主義を守るために世界を結束させる一段の決意と準備を手にする。なぜなら我々自身、そのために闘ってきたからだ」と力説した。