米NTSB、研修強化など改善策を提言 コービー氏死亡のヘリ墜落受け

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ヘリコプターの墜落で死亡したコービー・ブライアントさんと娘のギアナさん=2019年7月/Ethan Miller/Getty Images

ヘリコプターの墜落で死亡したコービー・ブライアントさんと娘のギアナさん=2019年7月/Ethan Miller/Getty Images

(CNN) 米プロバスケットボール(NBA)の元スター選手、コービー・ブライアントさんら9人が死亡したヘリコプター墜落の原因を調査していた米国家運輸安全委員会(NTSB)は9日、墜落を未然に防ぐことは完全に可能だったと結論付け、操縦士の研修強化など改善策を提言した。

NTSBによると、ヘリの操縦士は悪天候のなかで飛行を強行して雲の中に入り、平衡感覚を失った「空間識失調」の状態で丘の斜面に突っ込んだと断定された。

NTSBのサムウォルト委員長は、ヘリコプターが雲に入る時点までに近くの飛行場や駐車場に着陸することはできたはずだと指摘した。最寄りの飛行場は現場から20キロも離れていなかった。

ランズバーグ副委員長は「事故というのは予測できない出来事のこと。この墜落は残念ながら該当しない」と述べた。

サムウォルト氏以下5人のメンバーは全会一致で、チャーター機の操縦士を対象とした空間識失調に関する研修を強化するよう提言した。

また、墜落機は操縦席の音声記録装置が取り外されていたことから、こうしたヘリに墜落の衝撃などに耐える記録装置を搭載するよう求めた過去の改善案を改めて提示した。

連邦航空局(FAA)はこの提言を深刻に受け止め、90日以内に対応するとの声明を発表した。

NTSBの会合では、操縦士がブライアントさんと非常に親しい関係にあったことが、誤った判断への圧力となった可能性も指摘された。

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