1回の接種で済むJ&Jのワクチン、安全性と有効性確認 米FDAの分析
(CNN) 米食品医薬品局(FDA)は24日、1回の接種で済む米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製の新型コロナウイルスワクチンについて、分析の結果、緊急使用許可の条件を満たしているとの見解を発表した。
公表された分析結果によると、軽症から重症の新型コロナウイルスに対するJ&J製ワクチンの予防効果は、全地域にわたり1回の接種から14日以上経過した時点で66.9%、28日以上が経過した時点で66.1%だった。この結果はFDAのワクチン・関連生物製剤諮問委員会(VRPBAC)に提出される。
同委員会は同ワクチンの有効性と安全性を検証し、26日に会合を開いた後、FDAに承認勧告を行う。FDAは通常、同委員会の勧告に従っている。
この分析では、「年齢、人種、民族、併存疾患、過去の新型コロナウイルス感染によるサブグループ分析で、特段の安全上の懸念は認められなかった」と指摘。「FDAが新型コロナウイルス予防ワクチン緊急使用許可のガイドラインで定めた条件と一致している」と判断した。
J&Jのワクチンは、感染力が強いとされる南アフリカの変異株についても、当初のデータで示されたよりも有効性が高いと思われる。
同変異株は、南アフリカでは症例の大部分を占め、米国を含む複数の国でも発見されている。
FDAのデータによると、J&Jのワクチンは南アフリカで64%の予防効果が認められた。これは同社が1月に公表していた暫定的なデータより7ポイント高い。
さらに、無症状の症例を同ワクチンで予防できる可能性も示唆されている。米疾病対策センター(CDC)の1月の調査では、ほとんどの症例が無症状の人を通じて感染していることが分かった。もしも無症状感染をワクチンで予防できれば、発症を防ぐだけでなく、感染の確率を減らす一助になる可能性もある。