バイデン大統領、コロナ制限緩和の州を批判 「ネアンデルタール人の考え方」
(CNN) バイデン米大統領は4日までに、テキサス州とミシシッピ州が米疾病対策センター(CDC)などの要請に反して新型コロナウイルス関連の制限を解除したことに触れ、両州の指導者の判断を「ネアンデルタール人の考え方」と批判した。
バイデン氏はテキサス州のアボット知事とミシシッピ州のリーブス知事による制限解除の判断について聞かれ、「大きな誤りだと思う。マスク着用が違いを生むということを今では誰もが理解していることを望む」と発言。ワクチン接種の進展にも言及し、「この病気の性質を根本的に変化させることができる一歩手前まで来ている」との認識を示した。
そのうえで「最もしてはいけないのは、何も問題ない、マスクを外そう、コロナのことは忘れようというネアンデルタール人の考え方だ」と述べ、新型コロナの1日当たりの死者数を記したカードをポケットに持ち歩いていることを明かした。
バイデン氏はこの日、ホワイトハウスの執務室で超党派議員団とがん撲滅について協議した。
新型コロナに関しては、一部の州の情報発信の内容にはむらがあるが、引き続き指針を守ってほしいと米国民に要請。「科学に従うことが極めて重要だ。熱い湯で頻繁に手を洗う、マスクを着用する、対人距離を取る。どれも皆さんは分かっていることだと思う。選挙で選ばれた一部の当局者にも分かっていて欲しかったのだが」と述べた。
アボット、リーブス両知事は今週、それぞれの州でマスク着用義務を解除し、事業所の営業も全面再開を認めると発表した。ただ、保健分野の専門家からは、変異株の感染拡大が続く中で制限を解除すれば、感染再燃を招きかねないと警鐘を鳴らす声が出ている。