米政権、北朝鮮政策の見直し完了 「調整された外交」追求
(CNN) サキ米大統領報道官は2日までに、バイデン政権が過去数カ月間取り組んで来た対北朝鮮政策の見直しが完了し、現実的な方途に基づく外交の推進を決めたことを明らかにした。
米大統領専用機内で記者団に語った。政権の目標は朝鮮半島の完全な非核化であるとし、歴代の4政権がこの政策目標を達成出来なかったとの明白な認識も抱いているとした。今後の対北朝鮮政策の基軸は「調整された現実的なアプローチとなる」と強調した。
その上で、過去の政権によるグランドバーゲン(一括取引)方式は重視しないし、戦略的忍耐の選択肢にも頼らないとし、米国や同盟国、派遣兵力の安全保障を高める現実的な進展を目指すとした。
今回の対北朝鮮政策の再検討に当たっては、外部の専門家や歴代政権の前任者と密接に協議し、過去の体験から得られた教訓などを参考にしたとも述べた。
北朝鮮は今年3月、バイデン政権の誕生後、2発の飛翔(ひしょう)体を発射する初の兵器実験に踏み切った。この実験は十分に予想されてもおり、CNNの取材に応じた米政府当局者は飛翔体は短距離であり、砲弾もしくは巡航ミサイルの可能性があるが、弾道ミサイルではないとの見方を表明。
ただ、同月内の2度目の発射を受け、バイデン大統領は北朝鮮が仮に弾道ミサイルの発射を続けるのなら相応の対応があるだろうとも警告していた。北朝鮮は同月、国営メディアを通じ、新たな誘導ミサイルを兵力に加えたと主張してもいた。