男に襲撃された女性警官、居合わせた市民数人が助けに駆け付け 米サンフランシスコ
(CNN) 米カリフォルニア州サンフランシスコのチャイナタウンで女性警官が男に襲いかかられる事件があり、現場に居合わせた人たちが次々に助けに入って男を警官から引き離した。サンフランシスコ警察は5月31日、この現場をとらえた映像を公開した。
サンフランシスコ警察の発表によると、女性警官はアジア系で、5月28日に他人を脅している人物がいるとの通報を受けて出動し、拘束しようとした容疑者の男に襲いかかられた。
警察が公開した映像では、最初は警官の指示に従うように見えた男が、警官の肩のあたりをつかんでもみ合いになり、倒れた警官を男が地面に押さえつけた。
そこへ少なくとも4人の市民が次々に駆け寄って、「離れろ」と言いながら男を蹴るなどして警官から引き離そうとした。やがて男は引き離され、間もなく到着した警官数人に取り押さえられた。
米国ではこの1年の間にアジア系住民、特に女性に対する暴行が急増している。警察は、今回の警官に対する暴行もヘイトクライム(憎悪犯罪)の可能性があるとみて捜査している。
助けに入った男性の1人、マイケル・ウォルドーフさんはCNN提携局KGOの取材に対し「相手は大柄の男で、警官を死に物狂いでつかんで離そうとしなかった」「もし私たちがすぐに引き離さなければ、傷つけていたかもしれなかった」と話し、「彼女が無事でよかった。彼女の奉仕に感謝している」と付け加えた。
被害に遭った警官は負傷して病院に運ばれたが、命に別条はないという。男はヘラルド・コントレラス容疑者(33)で、暴行や傷害などの罪に問われている。
サンフランシスコ警察や警察官組合はコメントを発表し、警官を助けに入った市民に謝意を表した。