マスク拒否、乗務員に暴行 米航空当局、暴れる乗客34人に総額5800万円の罰金
(CNN) 米連邦航空局(FAA)は19日、旅客機内でマスクの着用を拒むなどした乗客34人に対し、新たに総額53万1545ドル(約5800万円)の罰金を求めたと発表した。
摘発された乗客はマスク着用を拒んだり、客室乗務員を殴ったり、機内で手荷物を投げたりしたとされる。
FAAは今年に入って米全土で暴れる乗客の摘発に乗り出しており、今回の34人に対する罰金額はこれまでで最も多い。これで今年の罰金の総額は100万ドルを超えた。
連邦捜査当局が初めて詳細を明らかにした今回の事案のうち、ほぼ3分の2は、連邦政府が公共交通機関の利用者に義務付けるマスク着用規定違反に問われている。
摘発された乗客34人のうち9人は、機内で乗員を含む他人に触れたり殴ったりしたとされ、8人は自分で買ったアルコール飲料を機内で飲んだとして法律違反に問われた。全事案の半数が、フロリダ州の観光地を発着する便の機内で起きていた。
今回発表された中で最高額の4万5000ドルの罰金支払いを求められた男性乗客は、別の乗客に向かって自分の荷物を投げつけ、機内の床に寝転がって客室乗務員の足首をつかみ、スカートの中に頭を入れたとされる。ニューヨークからフロリダ州オーランドに向かっていた便は、バージニア州に緊急着陸を強いられた。
4万2000ドルの罰金を求められた別の乗客は、「コカインと思われるものをビニール袋から吸引」し、「特定の乗客を刺すような仕草」をしたとされる。
マスク着用を拒んだ別の男性乗客は「自分の指を銃のように見立て、乗客を撃つかのように『ピュー、ピュー』と音を立てた」として摘発された。