バイデン氏、人工妊娠中絶の権利保護誓う テキサス州の州法施行受け
州法は妊娠6週以降の中絶を禁止している。
取り組みを誓うバイデン氏だが、その方策は見えない。ホワイトハウスも具体策について曖昧(あいまい)な説明をしている。
サキ報道官は1日に記者団からの質問に、バイデン氏は議会に対し、女性に中絶の権利を認めた「ロー対ウェード裁判」の法制化を求めると答えた。
だが法制化の見込みは低い。実現するには上院で共和党の議事妨害(フィリバスター)を避けるために60人以上の賛成票がいる。さらに下院でも民主党の優位はわずかな状況で、通過できるかは不透明だ。
バイデン氏は上院議員時代、中絶についてより穏健な立場を取り、連邦政府による中絶への資金支出を禁じる措置の支持者だった。しかし2019年、大統領選の指名候補争いの中で立場を変え、共和党率いる州が厳格な中絶の新法を施行する中、連邦政府の中絶への資金支出を認める立場へと変化した。