マスク免除の診断書、カイロプラクター1人で数百通に署名 米フロリダ州
(CNN) 米フロリダ州サラソタ郡で、学校に通う児童や生徒がマスクを着用しなくて済むよう、1人のカイロプラクターが医療上の理由による着用免除の申請書数百通に署名していたことが発覚した。これを受けて同学区は免除規定を厳格化した。
サラソタ郡学校委員会は8月、児童や生徒、教職員のマスク着用を義務付ける90日間の措置を決議した。ただし医療上の理由がある場合や、生徒の個別の教育計画にそぐわない場合は例外を認めるとした。
その後9月1日になってこの指針を改訂し、医療上のマスク免除申請書は、免許のある医師か整骨医、高度な看護の登録実践者の署名のみを認めると保護者や教職員に通知した。
今回の改訂の一因は、医師ではないカイロプラクターが、1人で数百通のマスク免除申請書に署名していたことだった。
当局者によると、同学区が却下した免除申請約650通の「大部分」は、同州ベニスでカイロプラクティックを営むダン・ブッシュ氏が署名していた。
ブッシュ氏は先月、CNN提携局WWSBの取材に対し、「全ての診断は私の診療の範囲内で行った」と弁明していた。
診断書に署名した児童や生徒全員を診察したのかどうか尋ねたCNNの取材に対しては、「これは私の問題ではない。保護者の自由の問題だ」と強調した。