CIA、対中国に注力 新たなミッションセンター設置
(CNN) 米中央情報局(CIA)は7日、複数の組織改編の一環として、対中国に特化した新たな部署を立ち上げると発表した。数カ月にわたる検証の結果、情報当局が中国を米国にとって最大の長期的脅威と位置付けたことが背景にある。
CIAのバーンズ長官は声明で、新設する「中国ミッションセンター(CMC)」について「我々の集団的な取り組みを一段と強化し、我が国が21世紀に直面する最も重大な地政学的脅威に対応する。敵対的な姿勢に拍車がかかる中国政府こそ、その脅威だ」と述べた。
同長官は上院での指名承認の際にも、CIAを率いるうえで中国に対する取り組みを重要な優先事項に挙げていた。
組織改編では他にも技術関連の領域で、ミッションセンター並びに最高責任者のポストを新設する。CIAの高官の1人によると、同センターは「米国の世界規模での競争力にとって極めて重要な」問題に注力する。具体的にはグローバルヘルスや経済安全保障、気候変動、テクノロジーなどが該当する。
中国との主要な競争分野がテクノロジーである以上、当然ながら上記2つのミッションセンターの取り組みは重なる部分が出てくると同高官は指摘。「問題はイノベーションであり、技術の改革のペースを確実に維持することだ」と付け加えた。
一方、従来独立していたイランと朝鮮半島のミッションセンターはそれぞれ中近東ミッションセンターと東アジア太平洋センターに組み込まれる。朝鮮半島ミッションセンターは2017年に設置され、北朝鮮の核やミサイルの脅威に対応してきた。
前出の高官は、新たな2つのミッションセンターを誰が率いるのかについて明言を避けた。CIAは声明で、コーエン副長官が任務遂行を監督することになると述べている。