旅客機内で暴力、乗客10人に罰金計2570万円 米FAA
(CNN) 米連邦航空局(FAA)は13日までに、航空会社の旅客機内で暴力行為を働いたとして乗客10人に計22万5287ドル(約2570万円)の罰金を科したと発表した。
これら行為には、わめき声、つば吐き、他人の体の押しのけや殴打などが含まれる。FAAは今年、機内の規則に従わない乗客を一切容認しない方針を示したが、今回の罰金総額はこれまでで2番目に多い。
この種の罰金額は累計で145万ドル以上に達してもいる。FAAに刑事事件を訴追出来る権限はなく、最高で3万7000ドルの民事上の罰金の要求だけが許されている。
米サウスウェスト航空機では今年5月、乗客1人が機内乗務員を殴ったとされる事件が起き、治療が必要な被害を受けた。FAAによると、この乗客は着陸した際、操縦室への侵入を試み、乗務員が床面に座らせる手間を強いられていた。乗客には2万6000ドル以上の罰金が科された。
航空会社の乗務員の報告によると、機内で暴れるなどした事例は今年に入ってから5114件が発生。FAAのデータによると、このうちの7割以上がマスク着用に絡むものとなっている。
連邦航空局は先週、最も悪質な37件の処理を連邦政府の司法当局に委ねてもいた。
FAAと司法省は共同声明で、暴力的な乗客に関する情報の共有を続けるとの方針を発表。声明は、航空会社の従業員組合が数カ月間にわたり旅客機内での乱暴な行為への厳しい対応を要求し続けたことを受けた形ともなっていた。