米中部で激しい嵐、竜巻19個発生 死傷者の情報も
(CNN) 米中部を10日遅くに激しい嵐が襲い、米海洋大気局(NOAA)によるとアーカンソー、ミズーリ、テネシー、ケンタッキー、イリノイの5州で少なくとも19個の竜巻が発生した。
アーカンソー州モネットでは竜巻が高齢者施設に直撃し、地元判事によると、少なくとも1人が死亡、数人が負傷した。地元当局は当初、死者数を2人と発表していたが、その後検視官が死者は1人のみだと判断したという。
テネシー州サムバーグでは複数の建物が損傷したほか、数は不明だが身動きの取れない人が出ている。地元警察が明らかにした。
イリノイ州エドワーズビルではネット通販大手アマゾンの倉庫が損傷する被害が発生。法執行当局は損傷の程度について詳細を把握していないとしたものの、住民の女性はCNN提携局KMOVに対し、家族の従業員が内部に閉じ込められていると明かした。
建物の一部が損壊したイリノイ州にあるアマゾンの配送センター/Robert Cohen/St. Louis Post-Dispatch/AP
イリノイ州のプリツカー知事はツイッターで、エドワーズビルの市長に支援を申し出たことを明らかにし、州警察などが地元当局と緊密に連携して対応に当たっていると述べた。
米国全体では10日、5500万人以上が猛烈な嵐の危険にさらされた。
CNNの気象専門家はこの嵐について、「米国の半分以上に影響が及ぶだろう。気団がぶつかり合う典型的な例だ」と説明する。冷たい北極の空気が南に流れ込むにつれ、南部全域に広がる高温多湿の空気と衝突し、気団同士が接する地域で猛烈な嵐を引き起こすとみられる。