米当局、アブラモビッチ氏所有の航空機2機に差し押さえ令状

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アブラモビッチ氏所有の航空機2機に米当局が差し押さえ令状を発付した/Mikhail Svetlov/Getty Images

アブラモビッチ氏所有の航空機2機に米当局が差し押さえ令状を発付した/Mikhail Svetlov/Getty Images

(CNN) ロシアのオリガルヒ(新興財閥)、ロマン・アブラモビッチ氏の所有するプライベートジェット2機について、米司法当局は7日までに差し押さえを認める判断を下した。米国の輸出及び制裁に関する法律に違反したためとしている。

対象となるガルフストリームとボーイング「787―8ドリームライナー」の資産価値は4億ドル(約530億円)超。両機は世界で最も高額な部類の自家用機とみられている。差し押さえ令状を支持する米連邦捜査局(FBI)の宣誓供述書によると、現在の機体の所在地はロシアとドバイだという。

また米商務省はアブラモビッチ氏に対し罰金を科す意向を発表。その場合は最大で当該の2機の資産価値と同額を科される可能性があるという。

米国によるこうした動きは、ロシア政府に近いとされているロシア人らに罰則を与える取り組みの一環。さらにロシア経済に圧力を加え、ウクライナへの侵攻を終わらせる狙いもある。

アブラモビッチ氏は米財務省の外国資産管理室(OFAC)の制裁対象とはなっていないが、司法省の当局者は差し押さえ令状の中で、OFACの制裁リストに名前がなくても制裁や輸出規制の対象から免除されるわけではないことを示唆した。

当局によると米国製の上記2機は、ロシアを出入りする際に米商務省からの許可を受けていなかった。航空機並びに航空機部品は輸出規制の対象となる。軍事目的での使用や国家安全保障に影響を及ぼす可能性があるためだ。

ロシアによる2月のウクライナ侵攻後、商務省は制裁措置を強化し、航空機の国外持ち出しに当たって許可を取ることを義務付けた。従来こうした許可を取る必要はなかった。3月初めまでには、ロシア人所有の米国製航空機をロシアに向けて持ち出すことも禁止されていた。

当局によれば3月半ば、当該のガルフストリームはロシア国内へ2度飛行し、現在も同国にある。3月初めにはボーイング機がドバイからロシア入りし、またドバイへ戻っていたという。

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