ロンドン弔問のバイデン夫妻、女王の人柄をしのぶ
(CNN) 英国のエリザベス女王の国葬に参列するためロンドンを訪れているバイデン米大統領と妻のジル氏は18日、棺(ひつぎ)が安置されているウェストミンスター宮殿(国会議事堂)で弔意を表し、女王の人柄をしのんだ。
夫妻は17日夜、側近らとともに大統領専用機でロンドンに到着し、2日間の予定で滞在中。18日はハートリー駐英大使とともに宮殿を訪れた。棺の前でバイデン氏が十字を切る姿がみられた。
夫妻はその後、英外務省公館「ランカスターハウス」に移り、時間をかけて記帳した。バイデン氏は長文のメッセージの中で「私たち夫婦は女王とお会いし、その温かさに触れたことを光栄に思う」と述べた。
バイデン氏はさらに「立派で高潔で奉仕の精神に満ちた、イメージ通りの方だった」と女王をしのんだ。その表情は「あなたは大丈夫?何かしてあげられることはありますか?」「あなたがやるべきことをしっかりとやりなさい」と語り掛けるようで、自身の亡き母を思い出したとも語った。
バイデン氏はまた、英王室と国民に向けて「心に大きな穴が開き、乗り越えられないと思うこともあるだろう。だがチャールズ国王にお伝えした通り、女王はこれから先も常に国王とともにある」と声を掛けた。
ランカスターハウスではジル氏も記帳。「女王は知恵と気品を持って国民のために生涯を送った。その温かさと優しさ、交わした会話を、私たちは決して忘れない」と書き込んだ。
ジル氏は同日、CNNとのインタビューで、ロンドンで感じる亡き女王への愛と敬意に圧倒されていると話した。英国で昨年開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)の後、ロンドン郊外のウィンザー城で面会した時には、好奇心あふれる女王から中国、ロシアの首脳や米政治について次々と質問があったと振り返った。
バイデン夫妻は同日夜、諸外国の首脳らとともに、バッキンガム宮殿で国王主催のレセプションに出席した。
女王が亡くなる2日前に任命した英国のトラス新首相は週末、訪英中の首脳らを何人か個別に官邸へ招き、会談している。当初はバイデン氏の名前も挙がったが、その後の発表によると、トラス氏とバイデン氏の初会談は21日、米ニューヨークでの国連総会に合わせて設定されることになった。