米国務長官、北朝鮮に警告 挑発続ければ「対抗措置強化」
(CNN) ブリンケン米国務長官は5日、北朝鮮が日本上空を通過する弾道ミサイルを発射したことに触れ、挑発を続ければ「非難の高まりや一層の孤立、対抗措置の強化を招くだけだ」と述べた。南米歴訪の一環としてチリの首都サンティアゴで行った記者会見で述べた。
北朝鮮は4日、日本上空を通過する弾道ミサイルを発射し、日本政府が国民に避難を呼び掛ける事態になった。
これについてブリンケン氏は「日本上空を通過し、日本国民を危険にさらした危険かつ無謀な長距離ミサイルの発射を強く非難する」と表明。発射直後に日韓両国の外相と協議したことを明らかにし、日米韓3カ国の緊密な連携を強調した。
ミサイル発射を受け、米国は日韓それぞれと個別に演習を行った。米国防総省の報道官によると、日本海上空では4日、米海兵隊の戦闘機が航空自衛隊の戦闘機と二国間訓練を行った。
韓国と米国も複数回の共同訓練を行い、韓国軍合同参謀本部の声明によると、まず4日に精密爆撃訓練を実施した。
朝鮮半島西部沖の射撃場に設けられた仮想標的に向け、韓国のF15戦闘機が統合直接攻撃弾(JDAM)2発を発射したという。米空軍によると、JDAMは精密誘導式の空対地兵器で、GPS(全地球測位システム)を用いて固定目標や移動目標をたたくもの。
韓国軍合同参謀本部によると、5日には米韓両国が朝鮮半島東部沖に地対地ミサイル「ATACMS」4発を試験発射した。
同参謀本部によると、北朝鮮が4日に発射したミサイルは飛行距離約4500キロ、高度約970キロで、最高速度は約マッハ17だった。