ロシア人2人が米国に亡命求める 船で海越えアラスカへ
(CNN) ロシア国籍を持つ2人の人物が船で米アラスカ州にたどり着き、米国への亡命を要求していることが7日までに分かった。同州選出の上院議員らが明らかにした。
2人はベーリング海峡を渡って4日にセントローレンス島に上陸。現在はアンカレジで連邦政府により拘束されている。ダンリービー州知事が5日の記者会見で述べた。
同州選出のリーサ・マーカウスキー上院議員の広報担当者によると、2人がロシアを脱出したのはロシア軍への徴兵を逃れるためだったという。
ダン・サリバン上院議員はマ―カウスキー氏との共同声明で、「この出来事から明らかになるのは2つ。まずロシア国民はプーチン(大統領)の戦争を戦ってウクライナに侵攻したいとは思っていないこと」「第二に、アラスカとロシアの距離の近さを考えると、我が州は米国の国家安全保障を確保する上で極めて重要な役割を担っているということだ」と述べた。
2人は身元調査や審査のためアンカレジに移送された。その後、米国の移民法に従って手続きが取られたと、国土安全保障省の報道官がCNNに説明した。
アラスカ州公有地情報センターによると、ロシア本土とアラスカ州の間で最も狭い地点の距離は約88.5キロ。
ダンリービー知事は今回の出来事に驚きを表明。今後より多くの人々がベーリング海峡を通じてロシア脱出を図る可能性に言及した。
その上で、現在暴風雨がアラスカ州北西部を直撃していると指摘。いかなる方法であれ向こう数日間でのベーリング海峡横断は危険なものになりかねないと警告した。