アフガンで拘束の米国人2人、解放されカタールへ 米情報筋
ワシントン(CNN) アフガニスタンを実効支配するイスラム主義勢力タリバンに拘束されていた米国人2人が解放され、中東カタールへ向かっていることが分かった。事情を知る関係者3人がCNNに語った。
関係者のうち2人によれば、米国人の1人は映画監督のアイバー・シアラー氏。米NPO、ジャーナリスト保護委員会(CPJ)によると、同氏は今年8月にアフガンの首都カブールで、国際テロ組織アルカイダの最高指導者アイマン・ザワヒリ容疑者が米軍に殺害された現場を撮影していた時、アフガン人プロデューサーとともに拘束された。
このプロデューサーがどんな状況にあるのかは不明。
もう1人の米国人について、CNNは家族からの要請により名前を伏せている。
2人が解放されたきっかけや、タリバンとの間に交換条件があったのかどうかは不明。
米政権高官の1人はCNNとのインタビューで2人の解放を歓迎すると語り、本人と家族のプライバシーを尊重するため名前は確認しないとコメント。タリバンに対しては今後も実利的な関与を続けると述べた。
CPJによると、シアラー氏は1カ月のビザでアフガンを訪れたが、タリバン暫定政権の労働当局から1年間の就労許可を得て9月までの滞在を認められた。拘束前もタリバン暫定政権の外務省に繰り返し呼び出され、過去の活動について質問を受けていた。
拘束時には警備員が同氏とアフガン人プロデューサーを何度も「米国のスパイ」と呼びながら、就労許可証やパスポートの提示を求め、携帯電話を没収したという。
9月には、アフガンで2年以上前に拘束された米国人がタリバンとの捕虜交換で解放されていた。