解任のマッカーシー下院議長、議長選に再出馬しない意向
(CNN) 米連邦議会下院の3日の投票で解任されたマッカーシー議長は、議長選に再び立候補しない意向を示した。下院共和党はさらなる混乱と混迷に陥る可能性がある。
下院は新たな議長を選出する必要がある。議長選出に必要な支持を集められそうな明確な後任候補はいないが、後任争いのレースはすでに始まっている。
マッカーシー氏の解任投票と議長選不出馬の決断は、内粉状態にある下院共和党の緊張を再びエスカレートさせた。マッカーシー氏は数日前、政府閉鎖を土壇場で回避する超党派の取り組みを成功に導いたばかりだった。解任動議の可決で職を追われた下院議長は他にいない。
マッカーシー氏は3日夜の記者会見で「不平不満よりも統治を選ぶために立ち上がったことを後悔していない。これは私の責任、私の仕事だ。交渉したことに後悔はない。我が国の統治機構は妥協点を見つけるように設計されている」と述べた。
会見場では数十人のスタッフが話に耳を傾けた。多くのスタッフは感極まってハグを交わしていた。
マッカーシー氏はCNNの取材に、後任者への支持を表明する「可能性」はあると説明。議員にとどまるかどうかは明言しなかった。
下院共和党では複数の議員が議長選への出馬を検討しているとされる。下院共和党はプランを持っておらず、特定の候補の支持でまとまっているわけでもないため、乱戦となりそうだ。
事情に詳しい情報筋によると、下院共和党ナンバー2のスカリス院内総務は議長選出馬をにらみ、議員への働きかけを始めた。
解任投票の直後、マッカーシー氏に近いマクヘンリー議員(共和党)が臨時議長に指名された。下院は週内は休会する見通しで、下院共和党は1週間以内に議長候補による討論会を開催するとみられている。