米ハーバード大学長が謝罪、反ユダヤ主義めぐる議会証言に批判
(CNN) 米ハーバード大学のゲイ学長は9日までに、連邦議会での今週の証言について謝罪した。ゲイ氏や他の学長は証言中、ユダヤ人のジェノサイド(集団殺害)を呼び掛けることがキャンパス内のいじめや嫌がらせに相当すると明言せず、広い方面から非難を浴びていた。
ゲイ氏は7日、学生紙「ハーバード・クリムゾン」に対して「申し訳ない」と表明。「言葉は重要」との見解も示した。
議会下院では数日前、ゲイ氏やペンシルベニア大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)の学長がキャンパス内の反ユダヤ主義に焦点を当てた委員会公聴会で証言した。これに対し、ユダヤ人学生らの安全を確保する取り組みが不十分だとして、批判が広がっていた。
ハーバード大とペンシルベニア大、MITはいずれも、キャンパス内の反ユダヤ主義に対応していないとの見方から批判の矢面に立たされている。特に、イスラム組織ハマスによる10月7日のテロ攻撃やそれに続く戦闘を受け、批判の声が高まった。
ペンシルベニア大ではここ数週間、マギル学長が主要献金者などからの辞任圧力にさらされており、ハーバードを含む14大学も10月の襲撃以降、教育省の差別調査の対象になっている。
ゲイ氏らは5日の証言中、ユダヤ人大量虐殺の呼び掛けがいじめや嫌がらせに関する行動規定に必ず違反するとは明言せず、状況や行動の内容によると説明していた。
ゲイ氏は学生紙に対し、自身の発言を後悔していると表明。「言葉が苦痛や痛みを増幅するとき、後悔以外の感情が浮かぶものか分からない」と語った。