偽ボトックス注射が原因か ボツリヌス症の症状で入院の症例、米2州で確認

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光学顕微鏡で拡大したボツリヌス菌/BSIP/Universal Images Group/Getty Images

光学顕微鏡で拡大したボツリヌス菌/BSIP/Universal Images Group/Getty Images

(CNN) 米国の少なくとも2州で、美容治療の「ボトックス」とされる注射を非医療環境で受けた患者が、ボツリヌス症のような症状を発症して入院している。

米疾病対策センター(CDC)はこうした美容注射について、米食品医薬品局(FDA)の承認を受けた製品を、免許を持つ施術者が免許を持つ環境で行わなければならないと強調した。問題のボツリヌス毒素製品の出所は、現時点で不明としている。

一方、テネシー州保健局の5日の発表によると、CDCやFDAが複数の州で進めているこれまでの調査で、患者に注射された製品は偽造品だったと思われることが分かった。

同州では4例の症例が報告され、うち2例は入院を必要とした。イリノイ州でも患者2人が入院している。

ボツリヌス症はボツリヌス菌が放出する毒素が神経を攻撃して引き起こす疾患で、目がかすんだりまぶたが垂れ下がったり、呼吸困難、疲労感、言葉のもつれや声のかすれといった症状が出る。治療しなければ数時間から数日で筋肉のまひが進行し、死に至ることもある。

イリノイ州保健局によると、ボトックスなどの美容品の成分にはクロストリジウム・ボツリヌス菌が含まれる。FDAの8日の発表によれば、ボツリヌス毒素から精製されたボトックスについては、免許をもつ施術者が美容治療のために使用することをFDAが認可している。

イリノイ州の患者は2人とも、同じ看護師から注射を受けていた。この看護師は免許を持っているものの、自分の資格外の仕事をしていたという。テネシー州も、住宅や美容スパなど、医療施設以外での注射に懸念を示している。

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