SNSのアルゴリズム規制法、NY州で初の成立
(CNN) 米ニューヨーク州で20日、SNSのアルゴリズムと子どものデータの利用を規制する2つの法律がキャシー・ホークル知事の署名で成立した。
SNSのアルゴリズム規制法を制定した州は米国で初めて。インスタグラムやティックトックといったアプリのアルゴリズムをめぐっては、ユーザーをSNS中毒にさせる仕組みがあるとして全米で批判が強まっている。
ビベック・マーシー医務総監は数日前、SNSに対してもたばこと同じような警告表示を提言。10代の心の健康に及ぼすSNSの影響に関する論議が加速している。
ニューヨーク州の「SAFEフォー・キッズ法」は、18歳未満のユーザーに対してはコンテンツの時系列表示を初期設定とすることをSNSに義務付ける。一方、「子どもデータ保護法」は、18歳未満のユーザーの個人データについて、ウェブサイトによる同意なしの収集や共有を規制する。13歳未満の子どもを対象にした既存の連邦のプライバシー保護措置を拡大した。
SAFEフォー・キッズ法ではSNSアプリによる深夜の通知規制も義務付ける。こうした通知について州議員らは、ユーザーを没頭させる仕組みになっていて、眠りを妨げる恐れがあると指摘していた。両法案とも昨年秋に提出され、今月初旬に州議会を通過した。
ホークル知事は20日の記者会見で「我々は子どもを救う」と強調し、「我々は子どもたちの助けを求める声に耳を傾けた。大人としての我々には、ニューヨークの若者を危害から守り、中毒にさせようとする力から守る道徳的責任がある」と力説した。
インスタグラムなどを運営する米メタの広報は20日、今回の規制法について「同法の全側面に同意するわけではないが、ニューヨーク州が初めてアプリストアの責任を認める法案を通過させたことを歓迎する」とコメントした。