トランプ氏、ハリス氏は「過激なリベラル」 バイデン氏撤退後初の選挙集会
シャーロット(CNN) ドナルド・トランプ前米大統領は24日、ノースカロライナ州シャーロットで開かれた選挙集会で演説を行った。集会はジョー・バイデン米大統領が21日に選挙戦からの撤退を表明して以降、初めて。
トランプ氏は新たな対立候補であるカマラ・ハリス副大統領を「うそつきカマラ・ハリス」と呼び、「過激なリベラル」と表現。「カマラ・ハリス氏は、バイデン氏が招いたあらゆる大惨事の背後にある超リベラルの原動力だった」と支持者に訴えた。
バイデン氏の撤退に伴い、ハリス氏が民主党の候補指名を確実にしたことで同氏には短時間で巨額の献金が集まっている。一方、トランプ氏とその陣営はバイデン氏に対抗するために練られた戦略と作戦を再考している。
トランプ氏は、ハリス氏が今回の選挙戦を元検事と有罪評決を受けた重罪犯の対決として描写しようとしていることをあざ笑った。ハリス氏はサンフランシスコ地方検事とカリフォルニア州司法長官を務めた経歴を持つ。
同氏は最近棄却された機密文書持ち出しをめぐる訴訟を引き合いに「我々は大きな訴訟に勝った。知っての通り、我々はフロリダ州で勝った」と述べ、ハリス陣営が描く構図は誰も信じないと言い放った。
「カマラ氏に投票することは、さらに4年間のうそと無能、弱さ、失敗に投票することになる」とも付け加えた。
トランプ氏は「彼女の危険なほど極端な移民政策によって、今や歴史上最大の侵入が我が国の南部国境で起こっており、状況は改善するどころか悪化している」と非難した。同氏は過去19カ月間、国境をめぐってバイデン氏を攻撃してきたが、ハリス氏についてはほとんど言及してこなかった。
トランプ氏の上級顧問らは、ハリス氏に対する選挙戦は、バイデン氏を批判したときと同じ問題、つまり犯罪、移民、インフレに重点を置くことになると示唆し続けている。バイデン氏のナンバー2として、ハリス氏はこれらの問題に対する政権の姿勢を形作る上で重要な役割を果たしたと主張するとみられる。
トランプ氏に近い情報筋は、陣営と支持者らはハリス氏がサンフランシスコ地方検事として行った特定の判断を強調し、暴力犯罪者に対して寛大な人物に見せる計画だと示唆した。
トランプ氏を支持する特別政治活動委員会「MAGA Inc」は21日、新たな30秒スポット広告で別の攻撃を展開した。広告は、ハリス氏が「バイデン氏の明らかな精神的な機能低下を隠蔽(いんぺい)した」と主張。ハリス氏が大統領としてのバイデン氏の業績を称賛する映像を取り上げている。映像の中の同氏は「我々の大統領は体調も良く、健康で、疲れ知らずで、活気に満ちている。我々が行ってきた仕事の強さに疑いの余地はない」と述べている。