9・11同時テロ「首謀者」、モハメド被告ら3人の司法取引が成立 米国防総省
(CNN) 米国防総省は、2001年9月11日の米同時多発テロ首謀者とされるハリド・シェイク・モハメド被告など3人が司法取引に応じたことを明らかにした。
モハメド被告は9・11同時テロにかかわったとして03年にパキスタンで逮捕され、共謀、テロ、戦争のルールに違反する殺人や民間人攻撃などの罪で08年に起訴された。検察側は死刑を求刑していた。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、モハメド被告ら3人は共謀罪で有罪を認める代わりに死刑ではなく終身刑とする司法取引に応じた。
これにより、モハメド被告に死刑を求刑して裁判が長期化・複雑化する事態は回避できる。終身刑を言い渡された3人がどこで服役するのかは分かっていない。
軍事法廷で開かれたモハメド被告らに対する裁判は、米中央情報局(CIA)の極秘収容所で00年代に行われた拷問の問題の取り扱いをめぐって難航した。拷問を通じて得た証拠が裁判で認められるかどうかについて、検察側は法的問題を突き付けられた。
初公判は21年1月11日の予定だったが、裁判官2人が退いたために予定がずれ込み、コロナ禍でさらに先延ばしされた。
バイデン政権は、モハメド被告らが収容されていたキューバのグアンタナモ湾にある収容所の閉鎖を優先し、国家の安全を脅かす重大な脅威とはみなさないとした数人を国外退去させた。しかし今も数十人が同施設で拘束されている。