バンス氏、ハリス氏の人種巡るトランプ氏の主張擁護 「黒人になった」発言で
(CNN) 米共和党のJ・D・バンス副大統領候補は1日、民主党の大統領候補指名が確実視されるハリス副大統領の人種的アイデンティティーに関するトランプ前大統領の発言を擁護した。ハリス氏は「話しかける聴衆に応じて別人のふりをする」人物であり、それを指摘したトランプ氏の発言は「完全に妥当」だとしている。
バンス氏の発言はCNN記者のインタビューに答えたもの。この前日、トランプ氏は全米黒人ジャーナリスト協会の会合でインド系の母親、ジャマイカ系の父親を持つハリス氏について言及し、近年「黒人になった」と評していた。
バンス氏は異人種結婚で生まれた3人の子どもを持つ父親だが、トランプ氏の発言に「全く引っかかるところはない」と語った。
アリゾナ州コチセ郡の米メキシコ国境を訪れたバンス氏は「トランプ氏が言ったのは、ハリス氏がカメレオンだということ。それがすべてだ」との認識を示した。
バンス氏は母親の仕事の都合でモントリオールで10代を過ごしたハリス氏について、「カナダで育てられた」と指摘。今週ジョージア州アトランタで黒人中心の聴衆を前に遊説した際は、「にせの南部なまり」で話していたと主張した。
「彼女は相手に合わせて自分をコロコロを変え、目の前にいる聴衆に応じて全く別の人物のふりをする。トランプ氏がそれを批判したのは全く妥当だと思う。それがトランプ氏の発言のすべてだ」としている。
これに対し、ハリス陣営はバンス氏を「史上最も不人気な副大統領候補」と形容。陣営の広報担当者は「バンス氏とトランプ氏は米国民を分断させる目的で、憎しみやうそを売り物にしている。我が国を前進させる前向きなビジョンがないためだ。彼らにできるのは我々を過去に引きずり戻すことだけだ」と指摘した。